「感覚」が教えてくれる痛みの原因

「私の膝が痛いのは腰からきてる!」

以前診させて頂いた患者さんの意見です。

2~3件病院に行かれたようですが、どこも腰は取り扱ってくれなかったと。

「腰からきてる!」と主張しても診てくれなかったそうです。

 

バイオメカニクス的な観点とか解剖学的な観点から考えても関連はあってもいいようなもの。

理学療法士やトレーナーなどは必ず考える関連でしょう。

 

さて、私の判断はというと、ご本人の感覚の通り「腰」からでした。

ここで言いたいことは、前述したバイオメカニクス的なものだとか、評価をしっかりやれだとかそんなことではありません。

その方の持っている「感覚」が大事だということです。

 

あくまで私の経験ですが、この例のように「〇〇が悪いと思うんだよね」という感覚は8割がた合っています。

残り2割の方々もメインではないですがほぼ関連があります。

 

患者さんやクライアントさんはどのように関連しているかなんて知りません。(まれに知っている方もいますが)

それでも自身の感覚でほぼ当たっているのです。

 

ですので最初にこのような意見を言ってくれた方には、優先順位高めでその部位を診ることにしています。

評価した部位と相手の感じる部位が合えば結果はかなり期待できます。

そして「ここが原因で間違いなさそうですね~」なんて伝えてあげれば、相手は大喜びです。

良い気分になれば痛みの域値が上がり、痛みを感じにくくなります。

最終的に治癒につながります。

 

まとめです。

相手の持つ「感覚」を信じること。

この仕事は理詰めになりがちです。

その分、相手のもつ感覚に「ありえない」と蓋をしてしまうこともあるのではないでしょうか。

「理」と「感」のバランスが大事です。